東電「事故時運転操作は問題なし」

発熱し続ける福島第一原発1号機(東京電力広報資料から引用)

経済産業省原子力安全・保安院は24日、東京電力が提出した福島第一原発1号機の「事故時運転操作手順書」などを公表した。同原発は3月11日の東日本大震災で津波に襲われた際に制御のための全電源を喪失したが、手順書では全電源喪失を想定しておらず、メルトダウンを防げないことが明らかとなった。

東京電力は当初、同手順書を「知的財産を含んでいる」としてほぼ黒塗りで衆議院科学技術・イノベーション委員会に提出。判読不能のため、同委員会が再提出を求めていた。

また、手順書とともに公表された福島第一原発1号機における手順書の適用状況についての東京電力の報告書で、同社は「現時点では(全電源喪失に至った)現場の状況からして、操作状況に問題はなかった」と結論付け、全電源喪失を想定外とした判断の甘さには言及しなかった。(オルタナ編集部=斉藤円華)2011年10月25日

東京電力 事故時運転操作手順書の適用状況について(PDF)

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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