
ドン・キホーテは昨年9月、環境に配慮した家庭用品として米国で人気のブランド「セブンスジェネレーション」(バーモント州)を発売した。
すべての商品で、リン酸や塩素、人工香料、着色料などを一切使用せず、自然分解されやすい成分でできている。動物実験も行わない。容器はミルクボトルをリサイクルした再生プラスチックを使用している。
2010 年度のミンテル社(英国)による「グリーンリビング調査:自然派家庭用品ブランド全米売上シェア」では、1位を獲得するなど米国での人気は高い。
ブランドの名前は、米国先住民のイロコイ族の言い伝えである「全ての事は7世代先(セブンスジェネレーション)のことを考えて決めなくてはならない」という教えに由来する。
ドン・キホーテでは、洗濯用液体洗剤、柔軟剤、食器用洗剤、ハンドウォッシュ、住宅用多目的洗剤、おしりふきなど主要な6アイテムを販売している。
ベビガニックスは、初めて子どもを持った父親二人が、子どものために安全な洗剤を使いたいと思ったことからスタートした米国のブランドだ。
植物由来の成分で、漂白剤、アンモニア、アルコールなど有害な化学合成物質は不使用で生分解性も高い。
食器用洗剤や住居用クリーナー、洗濯洗剤、エアフレッシュナーなど13アイテムを展開。総輸入販売元のイーオクト(東京・渋谷)は、2011年10月から取り扱いを始め、現在約50社に卸している。
米国では、スポーツ用品・衣料のパタゴニア(カリフォルニア州)や自然派化粧品のアヴェダ(ミネソタ州)、環境負荷が低い家具で知られるハーマンミラー(ミシガン州)など、グリーンブランドと呼ばれる企業が活発に事業展開している。
地球温暖化や気候変動による世界的な環境意識の高まりにともない、世界各地でニーズが高まっているとして、各社ともグローバル展開を加速している。これら企業は日本だけではなく、中国やインドなど大市場への進出も視野に入れている。(オルタナ編集部=吉田広子、赤坂祥彦)