22世紀から21世紀を回顧する「未来の歴史書」を読んでみた

記事のポイント


  1. 『22世紀から回顧する21世紀全史』という本を読んだ
  2. この本はトヨタ自動車のある技術系役員から紹介されたものだ
  3. 2112年に100年前を振り返りながら、21世紀を回顧する未来の歴史書だ

最近は初夏を感じるこのごろだけど、夜は読書に限るということで、面白い本をいくつか紹介したい。まずは古代生物学者である「スティーヴン・ジェイ・グールド先生」が書いた『ワンダフルライフ』だ。カンブリア紀の生物多様化の話だが、自分たちのルーツとは思えないほど、奇妙奇天烈な生き物たちの進化が書かれた本だ。(自動車ジャーナリスト=清水和夫)

その化石がカナダの化石層(バージェス頁岩)から発見されたという話だが、時空を超えたスケールの生物史は興味深かった。カンブリア紀は生物大爆発と言われた時代だが、まだ地上に上がる生物は存在せず、すべての生き物が海の中で暮らしていた。3つ目うなぎが本当に存在したかどうかは定かではないが、多様性の時代という文脈として捉えるべきか。

いずれにしても進化は「偶然性」と「必然性」とし、「カンブリア紀のテープを巻き戻して再生したら、違う結果になる」という有名なレトリックを示した。私はそれ以来、自動車が多様化する様子を自動車のカンブリア紀として捉えている。

実はもう一つ紹介する本は、なんとも生々しい未来予測の本であるが、この本のタイトルは『22世紀から回顧する21世紀全史』というもので、この本はトヨタ自動車のある技術系役員から紹介された。

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shimizukazuo

清水 和夫(自動車ジャーナリスト)

武蔵工業大学電子通信工学卒、1981年からプロのレースドライバーに転向、1988年本格的なジャーナリスト活動開始、日本自動車ジャーナリスト協会会員(AJAJ)、日本科学技術ジャーナリスト会議会員(JASTJ)、著書・共著に『クルマ安全学のすすめ』『燃料電池とはなにか』『ITSの思想』『ディーゼルこそが、地球を救う』などがある。

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