記事のポイント
- 環境省は来年3月、一次データを活用した、GHG排出量の算定指針を公表する
- 指針は約70ページで、全業種向けに一次データを使った算定の考え方を示す
- GHG算定は、一次データと二次データの併用を推奨する
環境省は来年3月末、一次データを活用した、温室効果ガス排出量の算定ガイドラインを公表する。削減努力が反映できる一次データを使った算定の考え方を示す。環境省の担当者にガイドラインのポイントを聞いた。(オルタナS編集長=池田 真隆)
環境省では企業のGHG排出量の算定方針(スコープ1~3の合計)として、2011年10月に「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン」を出した。これまでに5回改訂し、2022年3月の改訂版が最新だ。
企業や組織は、温室効果ガス(GHG)の排出量のうち「スコープ3」(間接排出)について、売上高や取引高と業種平均(産業連関表ベース)の排出係数を基にした二次データ(推計値)を用いて算定していた。
しかし、二次データは業界の平均値を掛け合わすので、企業の削減努力を正確に反映できなかった。小売業やメーカーなどを中心に、「削減努力を正確に反映できるようにしてほしい」という要望が環境省に来るようになり、一次データを使った算定の考え方を示すことに決めた。
■GHG算定は一次データと二次データの「併用」へ
■「正確性」と「客観性」の二軸で評価
■約70ページで、全業界向けの「指針」示す
直近の動きなどの情報をありがとうございます。一次データの比率が高いほど正確性がある、という点については、得られた一次データが必ずしも正しいとは言えないと思いますが、全体的に「より実態に近づいている」、ということは言えるかと思います。