国際環境NGOのグリーンピース・ジャパンは5日、再稼働の是非をめぐり注目が集まる関西電力大飯原発(福井県おおい町)の周辺から3月29日と30日に放った紙風船が、最も遠い場所で370kmも離れた埼玉県久喜市まで到達したと発表した。

大飯原発が事故を起こした際に放射性物質がどのように拡散するかを予測する調査として同NGOが行ったもので、大飯原発を吹く風の流れを可視化することによって、再稼働のリスクを負う可能性のある地域が広範囲に及ぶことを検証するのが目的。
「拾った方は連絡を」とのメッセージが書かれた紙風船は環境に配慮してひもなどを付けず、原発から約4km離れたおおい町内から2日間で1500個が放たれた。紙風船は4~15時間飛行し、主に原発から東の方向に拡散。拾った人からは「随分遠くからきたので、もしもの事故のとき怖いと思った」などの声が寄せられている。(オルタナ編集部=斉藤円華)2012年4月5日