「農業経営に大事なのは、客の取り合いではなく横のつながりが大事」という考えを持つ関西圏の農家が24日、農産物マッチング展示会「農家の主張」をホテル日航大阪(中央区)で開催する。
農家自身がステージ上でスピーチをし、飲食店・小売店バイヤーたちが農家のブースを訪ねて直接商談を行う。当日は、農業に誇りを持つ若手農家が50人以上参加する。
参加農家の一人、大阪府泉佐野市の射手矢康之さんは、代々続く長左エ門射手矢農園の10代目だ。泉州地方の伝統の味を守りたいという思いで、明治時代から続く泉州たまねぎや松波キャベツを生産している。
泉州たまねぎは水分量が多くてみずみずしく、甘みがあるため、生で食べるのが一番だという。射手矢さんは、日本農業を活性化させようと田んぼアートに取り組んだり、農業体験の場を作ったりもしている。
ほかにも、特別栽培に取り組む果樹農家の堀内俊孝さん(奈良県五條市)や、貝化石や海藻粉末など海の恵みを活用した野菜づくりを行う浅岡弘二さん(大阪府富田林市)、梅漬け伝道師の垣淵浩子さん(和歌山県みなべ町)などが参加する。
当日は、農家やバイヤーだけでなく、将来就農を考えている人や野菜が好きな人など誰でも参加できる。問い合わせや参加申し込みは、国立ファーム(東京都国立市)まで。(オルタナ編集部=吉田広子)