社会起業家育成のためのビジネススクール「社会起業大学」(東京・千代田)はこのほど、「ソーシャルビジネスグランプリ2012夏」を都内で開催した。
同校で学習を修了した学生約200人と一般公募者の中から選出されたファイナリスト6人が、社会性と経済性を両立する事業プランを発表した。
登壇した社会起業家フォーラム代表の田坂広志氏は、「社会起業家の経営資源は『志』と『使命感』だ。それらを使って普通のビジネスマンでは動かせない『ボランタリー経済』を動かしてほしい」と期待を込めた。
「ソーシャルビジネスグランプリ」には、「ミャンマーの自立と日本の医療の原点回帰」をテーマにした名知仁子氏が輝いた。名知氏は国際緊急医療援助団体の一員として、ミャンマーの紛争地域で働いた経験を持つ。
「ミャンマーに日本人医師を派遣し、命と向き合う機会を提供したい。ミャンマーのためだけでなく、病気も人間も診ることのできる医師を日本に増やしたい」と意気込みを語った。名知氏には副賞として、オルタナなどへの記事配信権利と起業支援金30万円が贈られた。
そのほかの受賞者とテーマは次の通り。
◆審査員特別賞:楊井人文氏「日本報道検証機構を設立し、マスコミの誤報を是正する第三者検証システムをつくる」
◆共感大賞:中村祥子氏「『障害』のあるなしに関わらずごちゃまぜにサッカーを楽しもう!」
◆en-japan大賞:木戸佑兒氏「規格外れの『自分らしさ』を育て上げ、異彩溢れる世の中にしよう!~高校中退者支援~」
(オルタナ編集部=赤坂祥彦)