「新時代の教養」三つの深化(田坂広志)

オルタナティブの風(28)

これからの時代、「教養」というものは、どう変わっていくべきか。

これまで、「教養」とは、「書物を通じて学んだ、様々な専門分野の、該博な知識」として論じられる傾向があり、そのため、歴史学や宗教学、政治学や経済学、心理学や人間学など、幅広い分野での読書が勧められてきた。

しかし、真の「教養」とは、本来、読書によって様々な知識を学ぶことではない。そうした読書と知識を通じて、「人間としての生き方」を学び、それを実践することである。だが、現代の「教養論」では、しばしば、その「生き方」の視点が見失われてきた。

加えて、近年、「教養」の前提条件に三つの大きな変化が起きている。

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田坂 広志

田坂 広志

21世紀アカデメイア学長、多摩大学大学院名誉教授、田坂塾塾長。81年、東京大学大学院修了。工学博士。87年、米国パテル記念研究所研究員。90年、日本総合研究所の設立に参画。取締役を務める。00年、多摩大学大学院教授に就任。同年シンクタンク・ソフィアバンクを設立。08年、世界経済フォーラム(ダボス会議)のGlobal Agenda Councilメンバーに就任。11年東日本大震災に伴い内閣官房参与を務める。13年、全国から8300名の経営者やリーダーが集まり「7つの知性」を学ぶ場、「田坂塾」を開塾。著書は100冊余。

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キーワード: #サステナビリティ

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