「民主主義の自殺」と人類の未来(田坂広志)

■オルタナティブの風(32)

賢明な国民がいない国に、賢明な国家リーダーは生まれてこない。

現在の世界の政治状況を見ていると、そのことを痛感する。

現在、米国で大統領選が行われているが、共和党の候補は、政策の是非以前に、「法律を守る」「事実と真実を尊重する」「虚偽と不正を排する」といった民主主義の土台を破壊する人物であり、もし、この候補が民主主義的選挙制度を通じて当選するのであれば、それは、「民主主義の自殺」と呼ぶべき悲劇であろう。

しかし、実は、この深刻な問題の本質は、この元大統領という人物の常軌を逸した言動ではない。

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田坂 広志

田坂 広志

21世紀アカデメイア学長、多摩大学大学院名誉教授、田坂塾塾長。81年、東京大学大学院修了。工学博士。87年、米国パテル記念研究所研究員。90年、日本総合研究所の設立に参画。取締役を務める。00年、多摩大学大学院教授に就任。同年シンクタンク・ソフィアバンクを設立。08年、世界経済フォーラム(ダボス会議)のGlobal Agenda Councilメンバーに就任。11年東日本大震災に伴い内閣官房参与を務める。13年、全国から8300名の経営者やリーダーが集まり「7つの知性」を学ぶ場、「田坂塾」を開塾。著書は100冊余。

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キーワード: #オルタナ78号

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