記事のポイント
- UPDATERが24/7カーボンフリーに対応したプランを小売電力事業者に提供へ
- 24/7カーボンフリーとは、国際NGOが提唱する脱炭素領域の新しい概念だ
- 使用電力を100%再エネに切り替えるRE100よりも厳しい要件を持つ
再生可能エネルギーの供給サービスを行う新電力会社のUPDATER(アップデーター、東京・世田谷)は7月18日、小売電力事業者向けに「24/7カーボンフリー電力」に対応したプランの提供を始めると公表した。「24/7カーボンフリー電力」とは、国際NGOが提唱する脱炭素領域の新しい概念だ。使用電力を100%再エネに切り替えることを目指す「RE100」よりも厳しい要件を持つ。(オルタナ輪番編集長=池田真隆)
アップデーターは、電力の生産者と利用者を繋ぐ「顔の見える電力」をコンセプトに掲げる脱炭素プラットフォーム「みんな電力」を提供する。同社は再エネ電源と消費電力を30分単位でマッチングできる独自のトラッキングシステムを構築した。7月18日から、小売電気事業者向けに外販を行う。
このシステムは、「24時間365日カーボンフリー電力」を示す「24/7 CFE」に対応したものだ。「24/7 CFE」とは、カーボンフリー電源を24時間365日100%使うことを目指す概念だ。国際NGOのクライメートグループが提唱した。
クライメートグループは国際イニシアティブ「RE100」を提唱した団体だ。RE100は使う電力を100%再エネに切り替えることを宣言した企業が集まる国際イニシアティブだが、24/7 CFEの方が要件が厳しい。
RE100では、再エネ電力の調達量と消費量を年間で合わせればよいが、24/7 CFEは、1時間単位で発電電力量と消費量を一致させる必要がある。加えて、電力を調達する市場の範囲も24/7 CFEはRE100よりも狭めている。