サラヤの更家悠介社長が「在大阪ウガンダ共和国名誉領事」に就任し、サラヤ本町ビル内に在大阪名誉領事館(大阪市)を開設した。これを記念し、アフリカ各国と関西との交流を目的として、サラヤは11月5日、「関西・アフリカナイト」を開いた。ウガンダ、エチオピア、コンゴ、タンザニアの各国大使や名誉領事らが登壇し、アフリカの経済発展について議論した。(オルタナ副編集長=吉田広子)

サラヤは2010年、衛生対象商品の出荷額の1%をユニセフに寄付し、ウガンダで手洗いに関する教育・普及活動を行う「100万人の手洗いプロジェクト」を開始。2011年には現地法人サラヤ・マニュファクチャリング・ウガンダを設立し、「病院で手の消毒100%プロジェクト」を始動した。
アルコール手指消毒剤を現地生産するとともに、病院に普及させ、院内感染予防に貢献。こうした取り組みが評価され、今回の名誉領事就任につながった。
更家社長は、「活動開始当初、ウガンダの病院では、医師や看護師でさえもアルコール手指消毒を徹底できていなかった。消毒順守率が50%に上がってきたころから、感染予防の効果が出てきた」と振り返る。
続けて「SDGs(持続可能な開発目標)でも示されているとおり、貧しくても最低限のヘルスケアにアクセスできる『ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ』が重要だ。日本のノウハウを生かしながら、日本全体としてどのように取り組めるのか考えていきたい」と意気込んだ。

「関西・アフリカナイト」に出席したウガンダ共和国特命全権大使ベティ・グレイス・アケチ・オクロ閣下は、「サラヤは手洗いプロジェクトのほか、スキンケア用品の売り上げの一部をNGOジョイセフに寄付し、妊産婦の感染症予防にも貢献してくれている」と感謝を述べ、「ウガンダは気候が温暖で、平和で安定している。日本の企業とのコラボレーションをさらに進めていきたい」と話した。