資生堂に動物実験廃止求め、デモ開催

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資生堂の本社周辺を220人がデモ行進した(撮影 中村和彦)

NPO法人動物実験廃止を求める会(JAVA)は、資生堂に対して化粧品の動物実験廃止を求め、6月5日(土)に東京・銀座にある本社周辺でデモを行った。09年3月に続いて、東京では二回目の開催で、20-30代の女性を中心に220人が集まった。参加者は、「資生堂の動物実験反対!動物を苦しめないで下さい!」とシュプレヒコールを挙げながら、水谷橋公園から日比谷公園までを行進した。

「より美しくなりたい」という思いは、誰にでもあるだろう。最近では、「美白」「アンチエイジング」「育毛」といった機能性化粧品を求める消費者は多い。しかし、その裏にある動物実験の実態を知っても、その化粧品を使い続けたいと思うだろうか。

「ドレイズテスト」と呼ばれる眼刺激性試験は、1944年に開発され、主にシャンプー類で使用される試験方法だ。白色ウサギの片方の目に、試験物質を点眼し、角膜の変性、結膜の炎症などを調べる。まぶたをクリップなどで固定し、通常3-4日間経過観察するという。しわ予防しわ改善剤の開発実験では、へアレスマウス(遺伝子操作で無毛化されたマウス)に、13週間から23週間、紫外線を照射し続けるそうだ。動物実験は、倫理的に問題があるとされるだけでなく、ヒトと動物の種の違いによるデータの誤差も指摘されている。

1980年代頃からこうした動物実験の実態が広く知られるようになり、市民による動物実験反対運動が盛んになった。09年3月には、EU(欧州連合)での化粧品の動物実験、EU以外の国で動物実験がされた化粧品を輸入販売することも禁止になった。「実験」の禁止だけではなく、「販売」の禁止としたのは、動物実験廃止をしていない他国で開発された商品が販売されるのを防ぐためだ。

JAVAはこれまで、国内最大手である資生堂に対して、化粧品の動物実験の廃止を訴えるデモや署名活動などを行ってきた。09年2月にスタートした署名活動では、約4万6千通の署名を集め、同年11月26日に資生堂に提出した。これらの活動を受けて同社は、「化粧品の動物実験廃止に向けた資生堂の取り組み」として「2011年3月までに自社での動物実験廃止」を2010年3月に発表した。全廃に向けて大きな前進とされるが、外部機関への委託や、医薬部外品に配合する新規原料の開発での動物実験実施への懸念は残る。

JAVA の亀倉弘美理事は「化粧品開発のための動物実験は、すぐにでも廃止できるはず。すでに安全性が確認された既存の成分を組み合わせることで、新商品を販売することも可能。新規原料の開発を差し控えれば、動物実験を法律で要求されることはない」と説明する。

JAVAは、消費者が動物実験廃止を求めることで、動物実験はなくなるとしている。ウサギを使って行われる皮フ試験の代替法として「三次元人口表皮(皮フ)モデル」、化学物質の毒性試験の代替法として「イン・ヴィトロ(試験管内の)試験」などがあり、代替法の研究開発は進んでいる。デモに参加したグラフィック・デザイナーの山中安澄さん(28)は、「動物実験をしてない化粧品メーカーは日本にもたくさんあり、スキンケアもメイクアップも困ることはない。動物実験を行うメーカーの化粧品は使いません」と話す。JAVAは動物実験をしていない化粧品メーカー159社を紹介した『JAVAコスメガイドVol.4』を販売している。動物実験の有無は、消費者の新しい選択基準になるかもしれない。

(オルタナ編集部 吉田広子)

2010年6月7日(月)16:53

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