神戸発「孤独死を防ぐパッチワーク」

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2012年9月8日に兵庫県小野市で行われたワークショップの参加者たち

神戸市在住の家具デザイナー・村上史博(34)さんと丸井康司(36)さんは、デザインの力で高齢者の孤独死を解決したいと考え、高齢者と若者を自然につなぐ仕組みをつくる団体「patch-work」を立ち上げ、2012年7月に活動を始めた。

兵庫県内の復興住宅で独居死者数は、2000年1月からの12年間で717人。65歳以上は559人で78%も占めている。

当初は、高砂で活動するNPO法人アートクルー堀川が主催し、革職人、陶芸家、書道家などのアーティストたちを集めたイベントに招かれ、ワークショップ「ハギRE→スマイルプロジェクト」を行った。衣類の端切れや捨てたいけど捨てられない思い出の服やハンカチなどを持参してもらい、弁当袋や筆箱入れなどに作り変えたのだ。

■ 若者にもパッチワークを広めたい

パッチワークは若者には認知されていないが、高齢者にはなじみの趣味。そこで、若い人にパッチワークの面白みを知ってもらう必要があった。これを機に、10数人を対象にした同様のワークショップを月1回独自に開催。これまでのべ70人が参加した。村上さんは言う。

「今後はおばあちゃんが作ったものを若者が買う仕組みを作りたい。若者に受けるデザインのパッチワーク・キットを、子どもや孫のために作りたいおばあちゃんやお母さん向けに販売し、それを使ってパッチワークをおばあちゃんが教える教室を作り、若者たちが通えるようにしたい」

おばあちゃんの人物像を見える化し、製作するおばあちゃんを選んでパッチワーク商品を購入できるウェブサービスを事業化する予定だ。

そのプラン「Grandma’s gift」は、関西のビジネスプランコンペedge2013の最終審査会に進むファイナリスト4組に入り、1位通過した。

兵庫県西脇市の特産、播州織は日本の綿100%シャツのシェア7割。織物は日本で製作して生地にしているが、生地を使ったシャツは中国で生産されるので中国製。播州織としては表に出ない。高級ブランドやセレクトショップでも扱われているのに、播州織の存在は認知されていないと言う。

村上さんは「播州織のブランドを高めたい。播州そろばんの珠や淡路島の漁師さんが使用していた大漁旗などを使った新商品も作って地産地消の仕組みにしたい。それを京都や倉敷などでもできるようにし、その土地の特産織物を残したい。1年後にはこれを本業にしていくつもりです」と意気込む。(今一生)

2013年1月23日(水)11:24

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