100年しかもたないコンクリではない、「森の防潮堤」を

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■点から線、線から面へ

この春からは岩沼市でさらに1万8000本ほどの植樹が決定。さらに仙台市の都市高速「仙台東部道路」の法(のり)面緑化での導入や、仙台近郊の七ヶ浜町も計画を検討、そして東海地震の発生が懸念される静岡県掛川市などでも構想に基づいた植林が進む。

宮脇氏は「霞が関の机の上で仕事をしている人は税金をかけて高台に移転すればいいというが、古代から海沿いで発展してきた人間はまた生物資源の豊かな海岸、河口に下りてくる。いま住んでいる一番いいところに亡くなったかたの魂をとむらう鎮魂の森、かろうじて生き残った人が何があっても生き延びるんだという希望の森をつくるのが生態学者としての私の使命。幸いにも先見性と決断力をもった首長や現場の人たちの努力で点から線に、線から面に広がろうとしている」と話す。

皮肉なことに、宮脇式の植樹は東京電力の火力発電所や中部電力浜岡原発の緑化の一部にも取り入れられている。原発に絡めてはこう語った。

「私は原発には反対だが、人類は一度得た甘い蜜は逃さない。世界が原発を動かしていたら、日本もいずれまたやるでしょう。しかし同時に豊かな森づくりを国家プロジェクトとして、国民運動としてやってほしい。そうすれば世界の人が学びに来て、観光資源にもなり、地域経済と共生した森になるでしょう」(オルタナ編集委員=関口威人)

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2013年3月1日(金)11:06

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