狩って食べて楽しんで「湘南みかん」の農家支援

このエントリーをはてなブックマークに追加

青摘みかんドレッシング、青摘みかんフレッシュ果汁、まるごとみかんジャム。青摘みかんの爽やかな香りと酸味は成熟した果実にはない魅力が詰まっている

NPO法人湘南スタイル(神奈川県茅ヶ崎市)は、湘南のみかん農家を支援する「みかんの木パートナーシップ」プログラムの募集を開始した。高齢化や後継者不足などの課題を抱える農家を支援する取り組みで、パートナーシップ参加者はみかんの収穫体験、ドレッシングやジャムなどを楽しめる。(オルタナ副編集長=吉田広子)

■ みかんの木1本あたりの手取りは約8000円

湘南スタイルは、湘南地域の自然資源を活用し、持続可能な方法で地域経済の活性化を目指すNPOで、2005年6月に設立された。

湘南地域は、相模湾と温暖な気候の恵みによって、日本のみかんの経済的生産の北限とされている。あまり知られていないが、みかんは神奈川県内第1位の生産果実でもある。

だが、みかんの市場価格は、海外からの柑橘類の増加やみかん離れなどによって下落を続けているという。「湘南みかん」を栽培する農家の手取りは、木1本あたり約8000円。高齢化や後継者不足などの課題も抱えている。

さらに、みかんは苗木から育てると出荷できるようになるまで10年以上かかる一方で、手入れを怠ると下草が伸び、2、3年で荒廃してしまうという。

そこで、湘南スタイルは、みかん農家を支援しようと「みかんの木パートナーシップ」プログラムを2010年に開始した。

1口31500円で、11月下旬から12月にかけて行うみかん収穫体験(50kg=約250個)、青摘みかんドレッシング(200ml×10本)、青摘みかんフレッシュ果汁(200ml×10本)、まるごとみかんジャム(165g×10個)が付いてくる。9月10日までに申し込むと、人気の「青摘みかんシャーベット」が12個追加される。

みかんは通常、1本あたり1200個の実を付けるが、大きなみかんを収穫するため、そのうち700個は摘果(てきか)される。これまで摘果された青摘みかんは廃棄されていたが、ドレッシングやフレッシュ果汁に利用することによって、農家の追加収入と付加価値を高めることにつながった。

■ 「みんなが喜ぶ仕組みをつくりたい」

「湘南みかん」の収穫体験。青空の下での作業は気持ちがいい

パートナーシップ制度には共同での参加も可能で、友達や同僚、家族・親戚らと購入し、一緒にみかん狩りをするのも楽しい。別料金になるが、ドレッシングやジャムなどの商品を複数の送付先に届けることもできるので、ギフトにしても喜ばれる。

湘南スタイルの藁品孝久理事長は、「生産者も購入者もみんなが喜ぶ仕組みをつくりたかった。『食』と『農』は、すべての人が消費者の立場になれる共通項。『どうやって売るか』ではなく、『どうしたら買うか』を考えてパートナーシップ制度をつくった」と話す。

「みかんの木パートナーシップ」プログラムは、個人はもちろん、企業の福利厚生プログラムや販売促進イベントとして利用されることも多いという。

現在、湘南スタイルは、六次産業化の一環でさらなる商品開発に力を入れ、2014年4月に農産加工場を新たに構える予定だ。

湘南スタイルは、このほか、茅ヶ崎産の米を使用した災害備蓄用のおかゆの販売や田んぼ塾なども行っており、さらなる地域の活性化に取り組んでいく。

2013年8月23日(金)16:32

alternaショップ
ページの先頭に戻る↑