障がい者専門の講師紹介サイトで「働く場」を

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 「Astart」のトップページ

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昨年7月、障がい者講演エージェントサイト「Astart」(アスタート)が立ち上がった。講演活動という形で、障がい者やその家族に「働けるチャンス」を提供する。同サイトは、重度障がい者でホームページや名刺のデザイン制作を請け負う仙拓(愛知県東海市)代表・佐藤仙務(ひさむ)さんと、セミナー講師プロデュース事業を行っている志縁塾(東京都中央区)代表の大谷由里子さんの合同事業として運営されている。1年続けたことで、新たな課題や指針が見つかったという。(フリーライター・今一生)

登録講師は、佐藤さんを含めて現在12人。ロンドンパラリンピック日本代表や、発達障害・自閉症を持つ子どもの母親、重度障がいを持ちながらNPOでピアカウンセラーをする男性など多彩な人びとが集まる。

しかし大谷さんによると、サイト開設以来事業としての収益は芳しくないという。講演のギャラから手数料をもらう形になっているのだが、講師へ直接依頼がいってしまうことも多く、配当の変更が検討されている。

サイト広報にも課題がある。アスタートへのリンクについては、2万人の読者がいる志縁塾のメルマガや、1万4000人の読者がいる大谷さん個人メルマガでも紹介してきた。佐藤さんも自身のFacebookを通じて紹介してきたが、SEOの専門家によるプロボノが必要だろう。

もっとも、一番の問題はべつのところにあるかもしれない。佐藤さんは言う。

「自宅から講演会場へビデオチャットで語りかけるスカイプ講演を増やしたい。介添え者無しでできるから。でも、会場でスクリーンにパソコンのスカイプ画面をプロジェクターで投影し、マイク音声をスピーカーから流すことを、パソコンを面倒くさがる年輩の方はやりがたらない。そういうことを面白がってくれる若い人がいれば、どんどん連携したいです」

障がい者を雇用する上での不安を払拭したい企業や、顧客を障がい者にも広げたい企業、障がいを持つ当事者の声を活かした福祉ビジネスを手がけたい企業などは増えており、障がい者の講演を求める需要自体はある。

今後、登録講師が増えれば、市場を刺激し、障がいを持つ人にとって負荷の無いスカイプ講演を歓迎する講演主催者も増えるかもしれない。それは、ネット環境とプロジェクターのある大学やセミナールームなどの価値を向上させる契機にもなりうる。

◆Astart
http://a-start.jp/

2014年7月8日(火)18:09

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