ネオニコチノイド不使用を認証「選別農薬農法」、群馬・渋川市が奨励

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ネオニコチノイドや有機リン系などの農薬を使用せずに栽培する「選別農薬農法」を、群馬県渋川市が市内の作物を対象に今年度から全国に先駆けて奨励している。同農法で育った作物は、市が認証したことを示すマークを張り付けて販売することが可能だ。(オルタナ編集委員=斉藤円華)

※渋川市のウェブサイトから引用

※渋川市のウェブサイトから引用

選別農薬農法は、渋川市が策定したガイドラインに基づき、環境や健康への影響が懸念される一部の農薬を使用せずに作物を生産する農法のこと。市内の農地を対象に、ネオニコチノイドや有機リン系など一部の農薬を使わずに栽培された販売用の作物について、市が認証する。

市では2012年から市内の農地でタマネギ、ジャガイモなど7品目について実証実験を行い、同農法の有効性を検証した。

農家は同農法の認証を受ける場合、市に対して事前に生産登録を行う。その後、市が農家から提出された栽培計画や生産履歴の確認、あるいは圃(ほ)場への立ち入りなどを通じて、作物が認証に適合していることを証明する。

市は生産登録する農家を募集するため、農家を対象とした講習会を29日から実施。会場が満員となるなど、市の予想を上回る反響があったという。同農法で生産された作物は、市内での学校給食の食材に導入する計画があるほか、市内の直売所での販売も奨励する。

ネオニコチノイドはミツバチに代表される花粉媒介生物を始め、ヒトを含む生態系全体への悪影響が懸念されている。IUCN(国際自然保護連合)でつくる科学者チームは6月、800本以上の論文を精査した上で「ネオニコチノイドの現在の使用規模は持続可能ではない」などとするレポートをまとめたが、日本国内では実質的に「野放し」と言える使用状況が続いている。

市農政部農林課の担当者は「市長が農業者であることから、農薬の使用を減らす農法に意欲的だ。また、学校給食においても安全な食べものを提供したい、と考えている」と話す。市では8月15日まで、同農法の認証マークと愛称を一般から公募している。

2014年7月31日(木)16:00

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