[CSR]住友林業「日本の林業は活性化できる」

――新居浜の山は、かなり急峻ですが、どのように切り出した丸太を運ぶのでしょうか。

安藤:愛媛県は、山が急峻なので、架線(ケーブル)を張って、丸太を出します。たいていは、架線に移動式の機械を積んで、丸太を運搬しています。

四国の社有林では、伐期に達した箇所も多く、「小面積皆伐」というやり方も推進しています。

荒れた別子山
荒れた別子山(写真は住友史料館蔵)

「定性間伐」と「定量間伐」という方法があって、「定性間伐」は、山に入ってどういう木を残すか、一本一歩見ながらしるしを付けて、選んで伐っていくやり方です。

最近では定量間伐の一つである、「列状間伐」という、間隔を決めて列状に伐採する方法も行われています。決めた場所の木はすべて、一律に切っていくやり方が、「小面積間伐」の考え方の基礎になっています。これだと、わりと丸太を山から出しやすいのです。

山道が通っていれば、選んで伐っていくという「定性間伐」が可能ですが、山道がない場合は、「列状間伐」の方が有効です。北海道などは列状間伐を採用しています。当社はこの二つの間伐方法を組み合わせています。

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高馬 卓史

1964年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。総合情報誌『選択』編集長を経て、独立。現在は、CSR、ソーシャルビジネス、コミュニティ・デザインなどをフォロー中。執筆記事一覧

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