[書評:わたしは13歳、学校に行けずに花嫁になる。]女性差別が世界の未来を奪う

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2014年は、ノーベル平和賞を史上最年少で受賞したパキスタンのマララ・ユスフザイさんが世界の注目を集めた。女性が学ぶ権利を主張して銃撃されたマララさんの存在は、差別や暴力を通じた女性への抑圧が、世界に根深くはびこっていることを知らしめた。

書籍『わたしは13歳、学校に行けずに花嫁になる。』(合同出版刊、税込1512円)は、教育や子どもの保護を通じて女性の地位向上を支援する国際NGO「プラン・ジャパン」の女性スタッフが執筆。女性と女の子が世界で直面する抑圧の実態、そして解決に向けた取り組みを紹介している。(オルタナ編集委員=斉藤円華)

■「女の子だから」という理由だけで

『わたしは13歳、学校に行けずに花嫁になる。』(合同出版刊)

『わたしは13歳、学校に行けずに花嫁になる。』(合同出版刊)

女性と女の子をめぐる困難は様々だ。貧困や慣習などの影響で学校に通えない。人身売買によって性産業などで強制的に働かされる。早すぎる結婚と妊娠・出産。堕胎や幼児殺害で命を奪われた「女の子」の数は、07年までで最大2億人に上るという。

男性や男の子は稼ぎ手として期待され、家庭や社会で発言力を行使する。一方、女性と女の子は家事や出産、育児を担い、男に従属する。男女の「役割の固定化」で生じる「女の子だから」という偏見が、人の尊厳を傷つけ、女性が自分らしく生きるための力や機会を奪っている。

そうした状況を打開するには、教育や職業訓練、保健・医療、暴力根絶などを通じた女性と女の子の「エンパワーメント」(力をつけること、地位向上)が必要だ。その達成には本人の努力だけでなく家族や地域、国家の支援が欠かせない、と本書は説く。

■日本は男女平等「後進国」!?

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2015年2月20日(金)16:48

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