企業経営における持続可能性を考える(1)【企業と社会の関係】

これらを統合する際には、新たな価値観、経営手法の革新、これまでにない異質なビジネスモデル、そして新たな理論とそれを検証する研究手法が必要とされます。本大会では、持続可能性と戦略の関係が進化していることを議論していきます。

■研究者と実務家による議論を
大会冒頭には、財務的価値と社会的価値の向上を目的とした企業戦略を専門とするCB Bhattacharya 教授(European School of Management and Technology、ドイツ)、および積水ハウス株式会社代表取締役会長 和田勇氏より、多様なステークホルダーを満足させながら企業が持続的発展に寄与し、収益性を確保していく企業戦略について、キーノートスピーチが行われます。続けてプレナリーセッション1において、こうした企業戦略を可能に
する社会経済システムの方向性について議論します。
 
そして、研究者・実務家がともに議論する場として、次の四つの企画セッションを行います: CSRの価値と企業の評判の関係を考える「持続可能性とブランドマネジメント」、新興国において経済格差と環境破壊を引き起こすことなく企業活動を展開していくための戦略を考える「持続可能な戦略と新興市場」、持続可能な企業を支える金融市場・投資家の役割の変化を考える「持続可能性と金融市場」、企業活動による負の社会的・環境的インパクトを低減するマネジメントを考える「グリーンマネジメント」。

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齊藤 紀子(企業と社会フォーラム事務局)

原子力分野の国際基準等策定機関、外資系教育機関などを経て、ソーシャル・ビジネスやCSR 活動の支援・普及啓発業務に従事したのち、現職。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了、千葉商科大学人間社会学部准教授。

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