これからの企業とNGOのパートナーシップ――ビジネスと子どもの人権(4)[堀江 由美子]

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さらに今の日本における顕著な課題に、子どもの貧困の問題がある。2012年には日本の子どもの相対的貧困率 は16.3%と、約6人に1人が貧困状態にあるという結果が出ている。特に母子世帯における貧困率は54.6%と極めて高く、OECD諸国の中でも最低レベルである。

他国では見られない日本特有の現象として、就労家庭の方が非就労家庭より貧困率が高いことがあり、働いていても貧しいというワーキング・プアが深刻な状況にあることが分かる。この背景には、離婚などによるひとり親世帯の増加に加え、政府が規制緩和を進める中で、企業が正社員を減らし、賃金の低い非正規労働者が増え、さらに男女間の賃金格差などが貧困率を押し上げていると見られる。

こうした中、子どもの貧困の課題への意識を高め、対応策を政府の政策や法律や予算に反映することが求められるが、一方で、企業においても、ひとり親の積極的な雇用とディーセント・ワークの保障、ワーク・ライフ・バランスへの配慮といった取り組みは今後ますます重要となってくる。

労働時間の長さや柔軟性、妊娠・授乳中の女性への待遇、育児休暇や子どもが病気になった時のサポートや配慮を行うことで、更に働きやすい環境が整えられる。ひとり親の就職や職業訓練の支援、子どもの育児・教育支援を行うNPOと企業の連携事例も出てきており、今後さらに企業によるイニシアティブが期待される分野である。

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公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
セーブ・ザ・チルドレンは、1919年に英国にて設立。子ども支援の世界的リーダーとして、世界30カ国の独立したメンバーがパートナーシップを結び、現在約120の国と地域で、すべての子どもにとって「生きる・育つ・守られる・参加する」子どもの権利が実現されている世界を目指して活動する国際組織。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは日本のメンバーとして1986年に設立。

2015年7月10日(金)11:59

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