制度や施策ではない創意工夫を!――ダイバーシティの現状(6)[山岡 仁美]

山岡 仁美
グロウス・カンパニー+ 代表取締役
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旧三本の矢のひとつ女性活躍推進や若者の雇用開発支援、新三本の矢のひとつ介護離職ゼロ、などは、育児中の女性、非正規社員やニート、フリーター、家族に要介護者がいる人たちのような、それぞれ制限のある人財を活かすことに光を当ててきました。しかしながらその道はまだまだ険しい状況です。

そのような中、私たちは、国の施策や制度をあてにしすぎない、依存しすぎないことも必要です。育児休暇や介護休暇が普及しても、実業務の生産性が下がるなど、当人はじめ関係者の能力を発揮する機会が奪われては意味がありません。

ある銀行では、フルタイムの正社員から時間制限のあるパートナー社員への転換が本人の申請ひとつで適い、しかも正社員もパートナー社員も同等級として組み込まれているため、昇進や昇格にハンディキャップがないという工夫を設けています。

弊社のクライアント事例では、育休・介休取得者や時短勤務者が、同僚などフルタイム正社員にタスクの委譲・委任をした際に、ポイントを寄与しています。しかも、委譲・委任された側にも、同時にポイントが寄与されます。そのポイントは、人事評価制度と連動しているものです。つまり物理的な制限の垣根を越えて、職務遂行を図る行為を会社として評価するという仕組みを設けているということです。

創意工夫あってこそ、多様性が活かせる=ダイバーシティ推進なのです。

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山岡 仁美
グロウス・カンパニー+ 代表取締役
航空会社勤務を経て、人材派遣会社の研修企画担当に。その後、人材育成への意欲から、大手メーカー系列のコンサルティング会社に移り、人材育成に関する開発・販促・広報などのマネジャー職から企業研修部門の統括部長までを務める。1000社ほどのコンサルに携わった後、独立。ビジネスフィールドの豊富なキャリアで様々な人材や組織づくりと関わり続け、自身の出産・育児との両立での管理職・起業などの経験から、多様性を活かす着眼点が持ち味である。 コンサルタント、研修講師、講演と多方面で活躍中。そのテーマは「課題解決」「リーダーシップ」「アサーション」「ネゴシエーション」「キャリアデザイン」「ダイバーシティ」「リスクマネジメント」など幅広い。

2015年10月26日(月)13:12

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