ポーターとコトラーの『知の交差点』

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経営戦略としての「社会課題解決」の捉え方

これまで、『経営戦略』といえば、企業がいかに利益を創出するか、という視点から論じられてきました。とかく、企業の目的を利益の追求のみと捉えると、多少の社会問題や環境問題等の外部不経済を引き起こしてしまうのは仕方がない、という発想になりがちです。しかしながら、地球環境や社会の持続性なしには、ビジネスは成り立たないことも自明です。そこで求められるのが、経済価値と社会価値を高次に融合させる、「事業によって社会課題を解決し、社会とともに発展する」という経営の視座となります。(細田 悦弘)

P.F.ドラッカーは、『企業をはじめとするあらゆる組織は、社会の機関である』とし、あらゆる組織が、人を幸せにし、社会をよりよいものにするために存在すると述べています。今日まで長きに渡って営々と発展してきている企業には、創業者の熱い想いと信念があり、そこには必ずと言っていいほど「社会を豊かにする」「社会を幸せにする」といった本旨が込められています。

ただ、その『社会』が激しく変化するので、これまでの対応が歓迎されなくなったり、更には、かえって害になったりします。その逆に、以前はあまり気に留めていなかったことが、新たなバリューと見なされることが起こり得えます。だからこそ、その目まぐるしく変化する『社会』のニーズを的確に捉え、社会価値の創造や社会の課題を解決していくことが、ステークホルダーからの信頼獲得や自社の持続的成長の好機(opportunity)を生み出します。時代の変化にしなやかに対応して社会の新しいニーズに応えていくことが、これからも中長期に発展していくための経営戦略となります。

フィリップ・コトラーの「マーケティング3.0」

こうした文脈から、前回は、経営学者であるマイケル・ポーター教授の 「CSV(Creating Shared Value:共通価値の創造)」について言及しましたが、現代マーケティングの父と名高い、ノースウェスタン大学ケロッグスクール教授のフィリップ・コトラー氏は、「マーケティング3.0」というコンセプトを提唱しており、「企業と社会の両方に価値を生み出す企業活動」として注目されています。

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2016年10月19日(水)11:31

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