富士通は8月19日、企業が生物多様性に与える影響を数値化して評価できる指標を作成したと発表した。 金属や紙の使用量、拠点の緑地面積などのデータを、独自の計算式で処理。事業活動が生態系の豊かさを損なう度合いや、生物種を絶滅に追いやるリスクなどを具体的な数値として算出する。この種の評価基準の導入は国内企業で初めてという。
生物多様性は、二酸化炭素(CO2)の排出量を尺度に使う温暖化対策とは異なり、事業への影響を把握しにくい。指標を使うことで生態系への影響、保全の効果を明確にする。同社では、事業活動により生物多様性が受ける影響を示す値を、2009年度から12年度にかけて3%減らす方針だ。(石井孝明)