[Sustainablebrands.comから転載]
医学界では、基礎研究と臨床があり、コラボレーションが重要だといわれます。私も「CSRブランディング」というセオリーを研究し教壇に立ちながら、自らも実践しているという立場にありますので、とても共感をおぼえます。前回に続き、長年の実体験をもとに、CSR・ブランド推進の「臨床」の立場から、社内浸透でお困りの方に処方箋とエールを送ります。(SB-J コラムニスト・細田 悦弘)
「一人ひとりが、自社ブランド」ーーインターナルブランディングの合言葉
「社内浸透」というと、「上から目線」で「落とし込む」「一方的に伝播する」といった語感がありませんでしょうか。CSRの原動力は、社員の自主性・主体性です。そのためには「共感」が第一です。
CSR発想のインターナルブランディングで目指すのは、時代にふさわしい企業の考え方や価値観、あるべき姿や目指す方向、そして自社らしさを伝え、共有することです。単に、社員がつける社章や企業のロゴマーク・シンボルを統一し、徹底して使うようにするといった表面的な活動にとどまるものではありません。