SDGs関連市場、世界で総累計3500兆円以上に

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デロイト トーマツ コンサルティングはこのほど、SDGs(持続可能な開発目標)で生み出された世界市場の規模(2017年)を目標(ゴール)ごとに試算した。その結果、それぞれ約70~800兆円と算出された。全目標の総累計は3500兆円以上(各目標間の重複を含む)という計算になる。(オルタナ編集部=中島 洋樹)

SDGsのロゴ(日本語表記)

デロイトは、SDGsに関連するビジネスの2017年の世界市場規模を、目標ごとに試算した。SDGsの目標は全部で17あるが、「目標17:パートナーシップで目標を達成しよう」は、各目標の実施手段をまとめたものであるため対象外とし、全部で16の目標について試算した。

目標それぞれで見た場合、最小で累計70兆円、最大で累計800兆円規模になり、全目標の累計で3500兆円以上となる計算となる。(目標が複数にまたがるSDGs関連ビジネスが存在するため、金額は合計でなく累計で記載した)

SDGsによって生み出された市場のうち、目標別の金額上位5位は以下の通り。

1位: 目標7 「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」 累計803兆円
2位: 目標9 「産業と技術革新の基盤をつくろう」 累計426兆円
3位: 目標11 「住み続けられるまちづくりを」 累計338兆円
4位: 目標13 「気候変動に具体的な対策を」 累計334兆円
5位: 目標5 「ジェンダー平等を実現しよう」 累計237兆円

同社は今回の試算を行った理由として、SDGsへの取り組みが企業のビジネスそのものにも大きな利益をもたらすことをより定量的に示すことが企業の取り組みを加速させる策の一つと考えたためと説明している。

試算結果は企業がSDGsに取り組むことにより、自社のブランド価値を高めることができるばかりでなく、それにより発生するSDGsビジネスに取り組む企業にもビジネスチャンスが生まれる好循環が期待できることを裏付けるものとなった。

SDGsが国連で2015年に採択されて以来、日本の産業界でもSDGsに対する理解が少しずつ広がっている。しかし、企業活力研究所が発表した報告書(2017年3月)によると、「SDGsをビジネスチャンスとして認識している」企業の割合は日本では約37%で、欧州の約64%に比べて半数に近かった。

今回のデロイトの調査結果では、「総額3500兆円以上」と、日本のGDPの7倍近い巨大な新市場があることを裏付けるもので、この認識が広がれば、日本企業によるSDGs関連ビジネスの拡大も期待できそうだ。

おことわり:デロイト トーマツ コンサルティングの発表資料には、「総累計3500兆円以上」という数字は書かれていませんでした。各目標の試算には重複する部分があるためとのことです。ただし、それでは読者にとってわかりにくいため、オルタナ編集部の独自の判断と責任において「総累計3500兆円以上」という数字を文中に入れました。実際のSGDs関連市場規模はこれより低い数字である見込みです。

2018年5月10日(木)14:04

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