「オルタナ式英単語術」(3) woo,loom,nip

相島 淑美
神戸学院大学経営学部准教授

10月はちょっとロマンチックな英単語から。といってもニュースで使われる単語です。

1) woo
woo は「求める」。もともとは男性が女性に言い寄る、求婚する、という意味ですが、普通に「懇願する」という意味で使われます。ニュースでは「支持を求める」という意味合いで見ることが多いのでは。

Theresa May attempts to woo Labour voters(10月7日) 英国保守党首テリーザ・メイ、労働党有権者の支持を求める https://www.bbc.com/news/uk-45774715

「何かの公約で(を示して)、支持を求める」とする場合は、withを使います。例えば、~attempts to woo the voters with promises of reforming the health system(保険制度の改正を公約に掲げて支持を訴える)

ちなみに、上の記事、本文はこのように始まります。
Theresa May has made a pitch to Labour voters unhappy at Jeremy Corbyn’s leadership, urging people to look beyond “party labels”. 
保守党首テリーザ・メイは労働党首ジェレミー・コービンの指導力に不満を持つ労働党有権者に支持を訴え、支持政党に縛られず、もっと先を考えるように促した。 

make a pitchは「自分を売り込む」という意味です。

2) loom
loomは「ぼんやりと現れる、巨大な姿を現す」という意味。危険、よくないこと、不吉な事柄が(脅かすように)先に待ち受けている、というイメージです。
Sears Plummets As Debt Deadline, Bankruptcy Loom(10月10日)
債務返済期限迫り、シアーズ・ホールディングズ株急落。破産の可能性が浮上。
https://realmoney.thestreet.com/articles/10/10/2018/sears-plummets-debt-deadline-bankruptcy-loom

loom largeという形で使われることも。「大きく立ちはだかる・迫る」となります。

たとえば、Factions loom large in Abe reshuffle, with the ‘Cabinet post waiting list’ coming into play(10月2日)
安倍内閣改造で派閥色濃く 入閣待機組が登板 
https://www.japantimes.co.jp/news/2018/10/02/national/politics-diplomacy/factions-loom-large-abe-reshuffle-cabinet-post-waiting-list-coming-play/#.W8Bwh0lReZ8

3) nip
nip は「はさむ、つかむ、つかみとる」という動詞ですが、ニュースでは「(成長や発展などを)抑える、妨げる)」という意味で用いられることが多いのではないでしょうか。

Natural disasters nip at state’s economic growth, report says(9月21日)
「自然災害により経済成長が抑止される」と報告
http://www.staradvertiser.com/2018/09/21/hawaii-news/natural-disasters-nip-at-states-economic-growth-report-says/

nipは、また「nip ~ in the bud」という形でよく用いられます。

たとえば、Want to nip disease in the bud?(10月12日)
病気を予防したい? それなら・・ 
http://www.lockhaven.com/news/health/2018/10/want-to-nip-disease-in-the-bud/
「(~を)つぼみのうちに摘み取る」つまり「大事に至らぬうちに取り除く、未然に防ぐ」という意味です。

10月は気温が上下して風邪をひきやすい時期。ひいたかな、と思ったら・・ 
If you feel like you are catching a cold, take good care of yourself and nip it in the bud.

ではまた来月!

相島 淑美
神戸学院大学経営学部准教授
CSR、SDGsについて日本文化・歴史、教育等の視点から研究しています。神戸学院大学では英語でSDGsを学ぶ授業を行い、学生の感性の鋭さに刺激を受ける毎日です。関西学院大学大学院ではマーケティング英語論文を読みとく授業を担当、とくにCSRとソーシャルマーケティングの講義に力を入れています。博士(先端マネジメント、関西学院大学)。上智大学英語学科卒、慶應義塾大学大学院(英文)修了。翻訳家としても活動(鈴木淑美名義)。元日本経済新聞記者。

2018年10月15日(月)19:54

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