英公立小110校でベジタリアン給食、一石三鳥狙う

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英国の小学校110校で9月の新学期を機に、週に1度の「ベジタリアン給食」が始まった。ヘルシーな食生活の啓蒙活動を世界6カ国で展開する、プロペジ・インターナショナル(本部ドイツ・ベルリン)の英国支部が運営をサポートする。子どもの健康促進だけでなく、学校側の給食コスト削減、畜産農家からの温室効果ガスの抑制もできるという「一石三鳥」のプロジェクトだ。(クローディアー真理)

© ProVeg International

ベジタリアン料理の給食、「スクール・プレーツ」プログラムを通し、プロベジ・インターナショナルの英国支部は、国内の全学校に5つの小さな変化をもたらしたいと考える。それは、ベジタリアン料理を、「最低でも週に1度提供すること」のほか、調理・紹介・導入法から、給食からの赤身肉・加工肉の一切排除までを含む。

ジミー・ピアソン英国支部責任者は、肥満予防のため、子どもたちが早い時期に野菜中心の食生活を確立するのに、学校の役割は大切と強調。ベジタリアン料理では、アレルギーや食中毒の原因となる食品をメニューから除くことも比較的容易だ。

優秀なスポーツ選手に菜食主義者がいることから、子どもたちの間でも少しずつベジタリアン料理への意識が変わりつつある
© ProVeg International

学校にとってのメリットは、予算を削減できることだ。例えば、飽和脂肪酸が懸念される赤身肉(脂肪12%)を、植物性タンパク質が豊富な乾物のレンズ豆に替えれば、コストは7分の1に抑えられる。

環境面においては、温室効果ガスの排出抑制が可能になる。FAOによれば、人間の活動が原因で排出される温室効果ガスの14.5%が畜産業からのもので、世界全体の運輸交通部門からの排出量を上回る。

同プログラムで行うのは、野菜中心の給食を導入するためのきっかけづくりだけではない。実践する学校に、専門のシェフや栄養士を無料派遣。ベジタリアン料理の取り入れ方、調理法、栄養面、おいしさなどのアドバイスを提供する。

プロペジ・インターナショナルは、ドイツ、英国、ポーランド、スペイン、オランダ、南アフリカで活動を行う。英国支部による「スクール・プレーツ」プログラムは、まず英国内での浸透を図る考えだ。

学校で取り入れるのに適した、ベジタリアン料理の参考メニュー。「スクール・プレーツ」プログラムの情報冊子から
© ProVeg International

2018年10月29日(月)11:53

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