災害時の「連携・協働」とは:東京でフォーラム

このエントリーをはてなブックマークに追加

第4回災害時の連携を考える全国フォーラム(主催:JVOAD)が5月21~22日に都内で開催され、全国から災害支援担当者630人が参加した。テーマは「災害支援の文化を創造する」。各セクターは災害時にどう「連携・協働」すべきかを話し合った。(オルタナ総研コンサルタント=室井 孝之)

「タイアップ宣言」をした山本内閣府特命担当大臣(右)と栗田JVOAD代表理事

主催のJVOAD(ジェイボアード:特定非営利活動法人全国災害ボランティア支援団体ネットワーク:栗田暢之代表理事)は、全国社会福祉協議会、中央共同募金会、日本赤十字社など正会員26団体、旭化成ホームズ、味の素ファンデーション、セコム、花王、キャノン、電通、Yahoo!基金、新菱冷熱工業、損害保険ジャパン日本興亜など賛助会員15団体からなる組織。

栗田暢之JVOAD代表理事は、「昨年の度重なる災害により、災害支援の担い手の圧倒的不足が露呈した。本フォーラムを、多種多様な課題を解決する災害支援の担い手を増やすきっかけに、そして行政・NPO・ボランティアなどの三者連携の前進を目指す場とする」と開催趣旨を述べた。

セクター毎の参加者の内訳は、行政6%、社会福祉協議会22%、NPO31%、企業10%、団体31%。

山本順三内閣府特命担当大臣(防災)は、「5月20日、内閣府とJVOADは、三者連携に関するタイアップを宣言した。『全国情報共有会議』を、平時・発災時に開催する」と述べた。

フォーラムは、全体セッション(「災害支援のあるべき連携の姿」)と20分科会(「三者連携は、どこまで進んだか」「支援物資を届けるための組織間連携」「技術系NPOと行政・災害VCとの連携」等)で行われた。

パネリスト5名のコメントは以下の通り。

1)「プッシュ型物資支援の熊本地震での初実施。対口支援制度(被災自治体の支援自治体を国が決め支援)の西日本豪雨での初運用。災害時情報集約支援チーム(ISUT)の今年度からの運用など支援強化に取り組んでいる」(佐谷説子・内閣府政策統括官(防災担当)付参事官(普及啓発・連携担当))
2)「安心出来る支援者は、知っている人の紹介が一番。被災前に顔の見える関係を作ることが大切」(馬越祐希・愛媛県保健福祉課長)
3)「支援の経験値の伝承、平時の関係構築の必要性を強く感じる」(松原裕樹・ひろしまNPOセンター事務局長)
4)「前回の土砂災害対応の経験が生きた。経験やノウハウの継承の必要性を改めて感じた」(高田明典・広島市社会福祉協議会ボランティア情報センター所長)
5)「西日本豪雨時、倉敷市公式Twitterにスポットクーラー提供の呼び込みに支援を決めた。今後は、被災地と企業を繋ぐJVOADの機能を活用したい」(佐川美佳・新菱冷熱工業サステナビリティ推進室長)

明城徹也JVOAD事務局長は、「災害支援ネットワーク構築、支援の質と量の確保、三者連携の調整機能確立が、JVOADの3つの柱」と強調した。

災害現場では、「避難所外被災者の把握方法」「正常性バイアス対応」など課題山積だ。課題解決メソッドであるJVOADの役割は極めて重い。

2019年5月29日(水)12:09

alternaショップ
ページの先頭に戻る↑