コロナ禍後の暮らし方改革を考える

オーナーの東氏がご自宅で飼っている保護猫たち(合同会社シナモンチャイ提供)

■住まいは、もっと快適であるべき

コロナ禍が、世界にもたらした影響はとてつもなく大きい。経済活動が大きく停滞し、人々の移動が制限されたため航空業界、ホテル業界や飲食業界などへの影響は多大なものがある。教育や文化、芸術、スポーツ、エンターテイメントへの影響も見過ごせない。コミュニティの断絶が、これからも様々な問題を生みそうだ…。

目先を変えて、敢えて好ましい面を探して見ると、その一つは温室効果ガス排出量が世界的に激減したことだろうか。しかし、終息後に一気に元に戻るかもしれない。もう一つはリモートワークの普及だ。国は、東京オリンピック開催期間中に都内企業等で従業員の1割がテレワークを実施することを「テレワークダイズ2020」で働きかけていたが、皮肉にもテレワーク、リモートワークの実施者数は大きく増えた。はたしてコロナ禍後の働き方改革はどのような展開をみせるのだろう。

Sanchacoの完成予想図(合同会社シナモンチャイ提供)

■居住条件は猫と一緒に暮らすこと!

さて、在宅でも仕事ができる(もしくは在宅で仕事をしなければならない)状況は、都市部のビジネスパーソンの住環境にも変化を及ぼすかもしれない。今まで住居は、会社から帰って入浴し睡眠をとり、着替えて会社に出かけるスペース、という人も多かったのではないだろうか。そこには地域とのかかわりはきわめて希薄だった。

しかし、テレワーク、リモートワークが本格化していくと“暮らす”環境を見直してみたくなる。そんな中、(若干無理やり感があるが…)ご紹介したいのが“ねこと住む”賃貸住宅「Sanchaco(サンチャコ)」だ。

Sanchacoは、世田谷区三軒茶屋に6月竣工予定のメゾネットタイプ(4戸)の集合住宅。オーナー家族が資産管理会社として立ち上げた合同会社シナモンチャイと数多くの環境共生型の住まいとまちづくりを手掛けている株式会社チームネットのコラボレーションにより生まれた。

ニャンといってもユニークなのは「ねこと一緒に住む」のが居住条件になっていること。ねこと居住可能な賃貸住宅は今までもあるが「最低一匹の地域の保護猫と一緒に生活する」ことが条件という物件は他にはないだろう。猫が苦手な人にはかなりハードルが高い条件だ。

猫が地域コミュニティづくりの後押しをする

フリーランスのコピーライター。「緑の雇用担い手対策事業」の広報宣伝活動に携わり、広報誌Midori Pressを編集。全国の林業地を巡り、森で働く人を取材するうちに森林や林業に関心を抱き、2009年よりNPO法人 森のライフスタイル研究所の活動に2018年3月まで参画。森づくりツアーやツリークライミング体験会等の企画運営を担当。森林、林業と都会に住む若者の窓口づくりを行ってきた。TCJベーシッククライマー。

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