プラの「サーマル」はリサイクルではない(上)

脅威となったマイクロプラスチック

なぜ、プラスチックをリサイクルする必要があるのだろうか。

プラスチックは、私たちの暮らしを便利で豊かにしてくれたことは間違いない。しかしその一方で、プラスチックは海だけでなく、空気や水、食物すべてを汚染してしまった。その影響は、海陸の生態系はもちろん、人間の健康をも脅かしている。

イタリア・カターニア大学の研究者らの最新の研究では、マイクロプラスチック(5mm以下の微小プラスチック)が植物の中にまで入り込み、野菜や果物まで汚染していることがEnvironmental Research誌に報告された。

中国科学院もマイクロプラスチックが野菜を含む植物の根から取り込まれることを発見したと発表している。マイクロプラスチックが植物に入り込むとすれば、肉や乳製品にも影響し、食物連鎖の頂点に立つ人間への新たな脅威となる。マイクロプラスチックは風に乗り、世界中を移動することも分かってきた。もはや海だけの問題ではないのだ。

※「Is Incineration Replacing Recycling? 」Yamamoto and Kinnaman(2019)

■ プラスチックの「サーマル」はリサイクルではない(下)

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栗岡 理子
1980年代からごみ問題に関心をもち、活動しています。子育て一段落後、持続可能な暮らしを研究するため、大学院修士課程に進学。2018年3月博士課程修了(経済学)。専門は環境経済学です。

2020年9月4日(金)19:30

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