地球温暖化に関する科学的評価を行う国連の組織「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の作業部会の第2ワーキンググループ(WG)が茨城県つくば市で1月12日から14日まで開催中だ。参加のため来日したパチャウリ議長が12日に同市で会見を行い、2014年に公表するIPCC第5次報告書について「政策決定者がよりよい温暖化対策を取れるように詳細な地域レベルでの評価を行う」との意向を示した。
IPCC報告ではこれまで、アジア、アフリカなどの大きな地域ブロックでの影響評価が行われていた。これをより細かい地域に分け、気候変動で増えると予測される災害などの変化の情報提供に重点を置くという。
今回のWGは気候変動による社会、生態系への影響への評価を行う。第1WGは気候変動の予想、第3WGは気候変動政策の分析をする。IPCCは07年にノーベル平和賞を受賞している。(オルタナ編集部=石井孝明)2011年1月13日