米通商代表部(USTR)のカーク代表は3月2日、ワシントンで開かれたシンポジウムで発言し、TPP(環太平洋経済パートナーシップ協定)について「日本がTPPの一員となることを真に望む」と呼びかけた。
同代表は、日本の菅首相が昨年11月に横浜で開かれたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)でTPP交渉への参加を検討すると表明したことを高く評価。「国際環境の中で競争を続けることが発展につながると表明したことは非常に勇気がある。農業の市場開放に挑戦することを意味するからだ」と語った。
現在、TPPは9ヵ国で交渉を進めており、菅首相は6月にも交渉への参加の是非を決める考えだ。カーク代表は同時に「米国と同様に、日本には難しい国内問題がある」として「今後の検討過程を注視する」とも話した。(オルタナ編集部=斉藤円華)2011年3月3日