貿易動向、一時回復だが先行き不透明

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日本経済の先行きを見通す兆しとして、貿易統計への関心が高まっている。財務省が21日に発表した6月の貿易統計速報(通関ベース)は、貿易収支は707億円の黒字だった。東日本大震災の影響で4月以降、赤字が続いていた。

黒字回復をしたものの定着するかどうかは不透明で、原発停止の影響で火力発電向けの化石燃料の輸入増加が懸念されている。

6月の輸入額は5兆7052億円で、前年同月比9・8%増と18カ月連続のプラス。その中で火力発電シフトにより燃料の液化天然ガス(LNG)が同35・1%、石炭が同20・4%のプラスと著しい伸びを記録した。

一方で同月の輸出額は前年同月比1・6%減の5兆7759億円で、前年割れは4カ月連続だが、マイナス幅は5月の10・3%減から改善した。

みずほ総合研究所は、貿易収支は化石燃料輸入の増加などで、10年度の5.3兆円の黒字から一転して、11年度に1.6兆円の赤字に転落する可能性があると試算した。「本当に注意が必要なのは今回の震災を機に海外移転が加速し、貿易赤字が恒常することである」と指摘した。(オルタナ編集部=石井孝明)7月29日

みずほリサーチ7月号「東日本大震災後の貿易収支を読む」

2011年7月29日(金)11:17

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