竹紙100%ノートで里山を救え

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9月から発売される竹紙100ノート。表紙は白と茶(無漂白)の2種類で販売。漂白剤を使っていないので、中面は茶色い

中越パルプ工業は今年9月、日本で初めて国産竹パルプ100%使用のノートを発売する。日本の里山では人工林の放置だけでなく、放置竹林が周辺の森林を浸食することが問題になっており、伐採した竹を原料にすることで竹林整備を進める。価格は若干高いものの、手触りや風合いは通常の紙製ノートと変わりない。放置林や里山など環境保全意識が高いユーザーに売り込みたい考えだ。

同社は、子会社の文運堂を通じて、伊東屋で販売する。2009年から国産竹パルプ100%の印刷用紙「竹紙100」を販売しており、すでに包装紙やパンフレットで使われている。9月から発売するノートは、中越パルプ工業の企画で、国産竹パルプ100%紙を使った初の一般消費者向け商品となる。希望小売価格は350円だ。

竹林が放置されるようになったのは、タケノコ収穫のため竹を植えたものの、中国産の安価な水煮タケノコに押され、国産が激減したためだ。竹を伐採しても廃棄に費用がかかることも、放置竹林を増やす一因となっている。そこで中越パルプ工業は、伐採された竹を買い取ることで竹林整備を進めている。

竹の加工は、難しい面もある。竹は空洞なので同じ太さの木材に比べ3分の1程度の原料にしかならない。竹林は小さな面積で点在して集荷に手間がかかることから、他の紙に比べコストが高くなる。これまでも原料の一部に竹を使った紙はあったが、100%竹を原料にした紙が普及しなかったのは、コストが高くなり敬遠されていたためだ。

中越パルプ工業は、森林を資源とした事業を行う企業であれば、コスト高になるが竹の紙で竹林整備を進め里山保全に取り組むべきと、竹林の所有者との協力で実現した。

竹紙ノートを企画した同社営業企画部部長西村修さんは「紙にすると竹の抗菌作用は無くなるので、特別な機能のあるノートではない。里山を守りたいという『共感』で買ってもらう商品。だからこそノートの背景にあるストーリーを大切にしたい。今後はノート以外にも商品展開を考え販路も拡げたい」と話す。(渡辺朋和)

株式会社文運堂 http://www.bunundo.co.jp/

2011年8月30日(火)12:31

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