「持続循環型農業」をテーマに生産者と消費者が互いに交流する「土と平和の祭典2011」が10月16日午前10時から午後5時まで、日比谷公園(東京・千代田)で開かれる。歌手の加藤登紀子さんや明治学院大学の辻信一さんらが世話人となり、オーガニックの農産物やメッセージを発信する。
このイベントは有機農業の支援を手がける「種まき大作戦実行委員会」の主催で、今年は5回目の開催となる。
これまでの祭典のテーマは「食」と「農」だった。今年はそこに「東日本大震災救援」と「放射能汚染された田畑の再生」、「脱原発」を加えた。
主催者側は「日本社会を持続できるかどうかが全国民に問われている。今こそ、環境の危機に対応した有機農業と『農的暮らし』ヘの移行が必要。生活の中で自給の割合を高めることが最大のセーフティーネットだ」と訴えている。
「農的暮らし」は、人的ネットワーク形成を促すメリットもある。農作業は多くの人の助けを必要とするからだ。「この殺伐とした『無縁社会』を『御縁社会』ヘと変容させるきっかけを提供したい」と主催者は意気込む。
当日は、有識者や被災農家、原発被災者が「食」だけでなく、地域・自然・エネルギー・教育・福祉・経済についてトークセッションを行う。
ほかにも、被災者支援のためのライブパフォーマンスや有機食材のファーマーズマーケット、親子で参加できる農的生活ワークショップなどが体験できる。(オルタナ編集部=赤坂祥彦)