カゴメら3社、震災遺児の進学支援基金を設立

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みちのく未来基金はウェブサイトでも寄付を受け付けている

東日本大震災は、多くの児童から父母を奪い去った。カゴメ(愛知県名古屋市、西秀訓社長)、カルビー(東京都千代田区、伊藤秀二社長)、ロート製薬(大阪府大阪市、吉野俊昭社長)は、10月21日に一般財団法人「みちのく未来基金」を設立。親を失った子どもたちが経済的な理由で進学の夢をあきらめることがないよう、支援活動を始めた。

今回の震災の犠牲者は、11月4日現在、1万5833人と発表されている。いまだ3671人の行方が分かっていない。厚生労働省によると、両親を亡くした、あるいは両親とも行方不明の「震災孤児」は10月31日現在240人、震災後にひとり親となった「震災遺児」は同1327人にのぼる。

みちのく未来基金の対象者は、2012年3月以降に高校等を卒業する東日本大震災の孤児と遺児。在学中に進学希望者を募集し、学校法人やそれに準じる大学、短期大学、専門学校への合格を条件に、進学後の入学金や授業料の全額を負担する。留学や休学は認めず、年間300万円の給付上限を設けるものの、他の奨学金との併用が可能で、返済の義務もない。

初年度の今回は期限を設けず、学校経由で随時申請を受け付けている。応募者は年度末までに約80人に達する見込みだ。

3社は6月に合意形成し支援内容について検討してきた。9月には協定を調印し、約25年間もの長期にわたる協力を約束した。「次世代を担う子ども達の将来を支えることが企業の社会的責任」という共通の思いが、業種の異なる3つの企業を結び付けた。

夏には既に、就職するか進学するかの決断を迫られている孤児や遺児がいた。そのため3社は基金の立ち上げ前から子どもたちと面談するなど、進学を応援する活動を展開してきた。現在は、宮城大学内にある産学連携の活動拠点「震災復興産学支援センター」に事務局を置き、3社とも社員を配置して、問い合わせなどに応じている。

事務局の西澤省吾氏は「18歳以上の就学を守る制度は比較的少ない。同じ志を持つ方々と一緒に長期的な支援をしていきたい」と抱負を語る。同基金は25年間で約40億円の支出を想定しており、企業、団体、個人の参加や寄付を広く募集している。(オルタナ編集部=瀬戸内千代)

みちのく未来基金 http://michinoku-mirai.org/

2011年11月7日(月)11:00

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