柏崎刈羽原発の再稼働想定を追認――政府、東電事業計画で

政府は9日、東京電力が提出した「総合特別事業計画」を認定した。東電の実質国有化を通じて福島第一原発事故の賠償や廃炉などを進めるのが目的だが、東電が2013年度から想定する柏崎刈羽原発の再稼働について政府は変更を求めず、追認した形だ。

東電「総合特別事業計画」94頁で「再稼働」想定を明記

3兆4千億円の「国民の税金」を注入する同計画で東電は、柏崎刈羽原発の再稼働時期を「今後の料金水準に大きな影響を与える」と位置付けており、電気料金値上げの根拠となる料金改定申請の試算で2013年度から順次再稼働することを想定している。

これについて枝野幸男経済産業大臣は9日、「あくまで仮置きで、実際に再稼働するかは別問題」と述べ、変更の可能性を示唆した。その一方で新潟県の泉田裕彦知事は同日の会見で「(東電に)原発を運転する資格が本当にあるのか。経済優先で物事は絶対動かない」と語り、事故原因の究明を待たずに再稼働をほのめかす東電を批判した。(オルタナ編集部=斉藤円華)2012年5月10日

東京電力 プレスリリース

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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