欧州委員会は、この「国連ビジネスと人権フォーラム」において、「中小企業の為の人権入門ガイド」を発行したと発表。このガイドは、なぜ人権が欧州の中小企業に関連しているのか、そして、どのように中小企業が人権リスクについて取り組めるのかについて説明している。

人権は、CSRの要素の中での重要性が増してきているが、今まで欧州では、「人権」に関する実用的な中小企業の為にアドバイスするものはなかった。このガイドの開発は、2011年10月に発効した欧州委員会のCSR戦略の中で、欧州委員会がアジェンダに入れているうちの一つである。

また、欧州連合は、石油&ガス、情報通信技術(ICT)、人材紹介会社の3つの重要な業界の企業向けに人権ガイドの開発についてもサポートしている。このガイダンスは、欧州企業の特別な環境を考慮する一方、「国連ビジネスと人権に関する指導原則」に則り、グローバルに適用できるものを目標としている。

この3つの業界のドラフトガイダンスは12月に発効され、これについてのコメントを12月初旬から2013年1月末まで受け付けている。そして、このコメントの受付を経て、業界別のガイダンス文書の最終版が、2013年4月に発表となる予定である。

このように既に国際社会の中では、企業を取り巻く人権について「国連ビジネスと人権に関する指導原則」に沿った取り組みが始まっており、そしてその企業の人権に関する取り組みをサポートする動きも始まっている。日本企業はこの流れに取り残されないように取り組みを開始することが必要である。(在ロンドンCSRコンサルタント・下田屋毅)

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