「サステナブル★セレクション2023」三つ星を８件選定

株式会社アシックス「GEL-LYTE Ⅲ OG（ゲルライトスリーオージー）／GEL-LYTE V（ゲルライトファイブ）」
廃棄食材で染色した生地の靴
スポーツ用品の製造や販売を行うアシックスは、「まだ使えるもの」に着目し、靴の染色に廃棄予定の食材等から抽出した染料を採用した。今回は、ルイボスと柿、抹茶とレタスの2種類の色を組み合わせ、フードロス削減を可能にするだけではなく、化学染料を低減することで水質汚染にも配慮した。GEL-LYTE Vのミッドソールにはリサイクル素材が20％以上使用されている。

株式会社エコリカ「リサイクルインクカートリッジ」
日本初のリサイクルシステム
全国の家電量販店、ホームセンター、官公庁や企業より使用済カートリッジを回収しリサイクルインクカートリッジとして再使用するシステムを国内で初めて実現した。全国約2万カ所以上に回収ボックスを配置し、2003年の創業以来、約4億個以上ものインクカートリッジを回収した。これは、約5,000トンのプラスチック原料の有効活用と、年間で2,000トン相当のCO2排出量の削減を実現した。

サラヤ株式会社「ハッピーエレファントシリーズ」
天然洗浄ブランド、生態系の回復へ
ハッピーエレファントは、天然洗浄成分「ソホロ」を配合したブランド。洗濯用洗剤や柔軟剤、食器洗い機用ジェルを展開。ソホロは、原料生産地インドネシア・ボルネオ島で持続可能な原料調達から得た植物原料をもとに、天然酵母の発酵によって生みだした。RSPO認証取得。売上高の１％をボルネオ島の環境保全に使う。熱帯雨林だった土地を買い戻し、野生生物が住めるよう森の再生を行う。

パルシステム生活協同組合連合会「予約登録米」
田植え前に購入、生産者と交流も
週1回、利用者宅に商品を配達する生協宅配を活用した制度。作付け前の4月―5月に予約登録した米を収穫後の10月以降、定期的に届ける。登録米は品種や重量、配達週を選べる。利用者が年間の定期消費と減農薬栽培などの生産努力に応じた適正な価格での購入を田植え前に約束する仕組み。事業者の事前買い付けで在庫リスクを抱える販売管理ではなく、個人の消費意志を前提とする。

株式会社マツザワ「りんご乙女」
リンゴの摘果をお菓子に
廃棄されるはずの摘果リンゴを有効活用したお菓子「りんご乙女」を製造・販売し、食品ロスに貢献。本来、リンゴ生産者は秋に出荷し、晩秋から初冬にかけて収入を得る。同社は加工用リンゴの市場価格の2倍～3倍で摘果リンゴを購入し、生産者の収入増加にも貢献している。「りんご乙女」は国際優秀味覚コンテストiTQiで最高位の3つ星を15年連続で受賞している。

ライオン株式会社「アクロンスマートケア グリーンシトラスの香り」
すすぎ不要でCO2を約5割減
ライオンは、すすぎの要らない洗たく用洗剤（おしゃれ着用）「アクロンスマートケア」を開発。洗たく工程の約7割を占めていた「すすぎ工程」をなくすことで、すすぎ2回洗濯時と比較して、水と電気の使用量、CO2排出量を約5割削減した。洗濯時間も半分で済み、家事の負担を軽減する。衣類へのダメージも軽減し、服の寿命を長く保つことにもつながる。

株式会社ワイ・ヨット「GREENPAN（グリーンパン）」
有機物質不使用のフライパン
ベルギー発の調理器具ブランド。フッ素樹脂コーティングは過熱すると有害物質が出るため、有機フッ素化合物は使っていない。砂由来と同じ原料のセラミック・ノンスティックコーティング「サーモロン」を開発した。工場内に排水処理プラントを設け、環境への影響を最小限化。浄水処理された水の約90%は工場内で再利用。工場の屋根をソーラーパネルにし、工場の電力の約30%を再エネ化した。

ワタミ株式会社「北海道美幌グラスフェッドアイス」
放牧で育った牧草牛のアイス
約300haという広大な敷地で、有機牧草を食べてのびのびと育った牛の生乳からできた「北海道美幌グラスフェッドアイス」。卵や化学添加物は不使用で、牛乳本来の味と甜菜糖の自然な甘さが口に広がる。動物福祉に配慮されたワタミファーム美幌峠牧場の牛は、平均的な乳牛より1回の搾乳量が少ないものの、2倍も長生きするという。牛糞は堆肥として土に還り、資源循環型の酪農を実現した。