日本プロジェクト産業協議会は5月24日、日本沿岸の藻場と干潟の再生を通じて漁業の振興を目指す「沿岸漁業復活プロジェクト研究会」を発足させた。産官学の各界から40以上の団体が参加する。地域で30万人の雇用と2兆円規模の産業を実現する考えだ。
日本の海岸線の総延長は3万5千キロメートルで世界第6位を誇るが、開発にともなう自然環境の悪化により良好な漁場となる海岸域の藻場や干潟が減少している。海藻類が死滅する「磯焼け」と呼ばれる現象は5千キロメートルにわたり発生し、年々増加している。
研究会では今年度、沿岸漁業の課題や政策への提言などについて検討を重ねる。そして来年度からは研究結果を踏まえてモデル地域での実証実験を行い、その後に全国各地へ展開するとしている。