ドイツ、脱原発の次は「核ゴミ貯蔵場」探し

5月にはニュース専門n-tvのサイトに、中国からアルジェリアに運ばれた放射性廃棄物が税関で発覚という記事が載った。輸送責任者は、アフリカ中で放射性物質を処分している国際的なネットワークだという。

環境NGOの情報誌では、2001年だけで60万トンの核廃棄物がアフリカ諸国に輸出され、欧州からも運ばれたと報道。「高レベル放射性廃棄物の最終貯蔵立地選択に関する法律」の草案では、外国への輸出禁止が明記されていないことが問題視されている。

放射性廃棄物貯蔵場所の問題は、日本にとっても他人事ではない。元内閣官房参与で工学博士(原子力工学)の田坂広志氏は、「現在の使用済み核燃料保管プールは、数年で満杯になる。だから原発ゼロ社会は選択の問題ではなく、不可避の現実である」と主張している。(ベルギー=環境ジャーナリスト・川崎陽子)

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川崎 陽子・ドイツ

欧州から主にドイツ語圏の情報、基本的人権を脅かす放射線被ばく問題を発信。専門分野の通訳・翻訳にも従事。
横浜国立大学卒業後、日本企業研究職、米国企業技術職を経てドイツに留学。アーヘン工科大学で応用工学修士(環境学・労働安全)修了。 ブログ:http://ecoyoko-archive.seesaa.net/https://ecoyoko.fc2.net/ 執筆記事一覧

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