雑誌オルタナ76号(2024年3月29日発行)の「農業トピックス」を紹介します。
■輪島の千枚田、震災復興めざす
2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震の被害は、輪島市にある「白米千枚田」にも及んだ。棚田には亀裂が入り、地下水があふれ、土砂災害や倒木も起きた。
白米千枚田は、日本海に面した4haの斜面に連なる1004枚の棚田からなる。一つずつの水田が小さく農業機械が入らないため、米作りは手作業で行う。約400年の歴史があり、11年には国連食糧農業機関(FAO)により日本初の世界農業遺産に認定された。
しかしこのまま被害を放置すれば、さらに亀裂が広がり修復不可能になるリスクが大きい。そこで、耕作管理を手がける「白米千枚田愛耕会」は、米作りの再開に向けてクラウドファンディングを立ち上げた。2月6日の開始から2週間で目標額の1000万円を達成し、4月5日まで募集を続ける。
支援金は修復に必要な材料の調達や、自らも被災し遠方に避難した愛耕会のメンバーが作業のために滞在できる拠点の整備などに使う。

■EU農薬規制法案を取り下げ