オルタナ78号「農業トピックス」50
生活クラブ事業連合生活協同組合連合会(東京・新宿)と日本大学芸術学部(以下:日藝)は、「食料自給」をテーマに産学連携プロジェクトを進めている。
日藝でジャーナリズムを専攻する学生が8月下旬に長野県内の生活クラブのトマトや牛乳の生産者を訪ね、取材を行った。その体験で感じたことや考えたことを発信する広報物を作り、11月上旬に発表する。
生活クラブは組合員約42万人、21都道府県・33地域で活動。容器のリユースや再エネ電力の共同購入とともに、食の自給率向上を重要な取り組みに掲げている。農水産物はもちろん、加工食品についても極力国内で原料を調達し、安全性やトレーサビリティの確保に努める。
日本の食料自給率は2023年度まで3年連続で38%(カロリーベース)となり、目標の45%を達成していない。生活クラブと日藝は、連携プロジェクトを通してこの問題を学び、それを伝えることで持続可能な農業や環境保全、食の安全についての関心を社会に広めたいとしている。
両者は2023年も「水は借り物」と題し、連携プロジェクトを行った。そこでは水の大切さを学び、学生が作成した冊子やポスター、映像作品を生活クラブの「水を守るせっけん運動」に活用した。