贈呈に際しては、「日本では希少なワシなので、フィリピン(台湾?)産を使った。」「再び大きく羽ばたいてほしいとの願いを込めた。」等の説明があったように記憶する。フィリピンや台湾のオオカンムリワシが商業的な狩猟圧に耐え得るほどに生息しているとは到底思えない。また、一般的には、そのように高価な剥製とされるワシ・タカは、傷つかぬよう、羽根を痛めぬよう、雛から飼育した個体が多いとも聞く。

国民的英雄に対し、仮に、大空を飛翔したことのないワシの剥製を、再び羽ばたいてほしいと言って贈呈し、そのことが猛禽類の密猟を誘発し、飛翔するワシ・タカの姿の減少につながってしまうとするならば、何と残念なことだろうか。喜ばしくおめでたいニュースを聞きながらも、そのように危惧したことを、昨日のことのように思い出す。

カルピス㈱人事・総務部 坂本 優
(バルディーズ研究会通信158号から抜粋加筆)

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