特に気候変動は深刻で、2015年の夏の気温は、1879年から観測してきたなかで最も高い温度を記録していると言う。全世界で温暖化が進み、海面の上昇で消滅する地域も増え、水の枯渇も課題だ。

この気候変動の課題に対して、ジェフリー氏は、日本企業にグリーンな技術革新を求めた。「日本企業は、テクノロジーで世界をリードしている。その技術力を生かして、環境に配慮した資源で、エネルギー効率の良い製品を製造すべき」とし、自然エネルギーに切り替え、低炭素社会の実現へ足並みをそろえるべきと主張。「化石燃料やガスに依存し続ける企業は敗者になる。2015年以降、勝者になる企業は、環境や労働基準などに配慮したエシカルな経営をしているところだ」と断言した。
国連は、2015年以降の課題に対しては、SDGs(持続可能な開発目標)を策定している。SDGsでは、「貧困」「飢餓」「気候変動」などに加えて、「グローバルパートナーシップの再構築」「インクルーシブな社会の促進」など全部で17個の目標を定めている。
同フォーラムは、東京財団が2015年度のCSR白書を出版した記念イベントとして行われた。会場には、CSR担当者を中心に、約200人が集まった。