■ダイバーシティの現状(8) 山岡 仁美

年齢、キャリア、雇用形態、国籍など、すべての「違い」を認知し受容し活かすことがダイバーシティであり、女性活躍推進がダイバーシティではないとこのコラムでも寄稿してきました。ただ、女性活躍推進は、その試金石。決して順風満帆とは言えませんが、少しずつ成果へと着実に足を進めています。

グロウス・カンパニー+の山岡 仁美代表取締役

グロウス・カンパニー+の山岡 仁美代表取締役

女性が活躍するということは、必然的に結婚や出産、育児、介護などのライフイベントを切り離すことは難しく、テレワークや時短勤務、新しい形での起業など、雇用や働き方の面でも様々な施策が目白押しです。

その中で、日本政策投資銀行が、2011年11月に立ち上げられた「女性起業サポートセンター(DBJ-WEC)」に、ひそかに注目をしています。

女性による新ビジネスの成長を支援し、意欲ある女性の起業活動に対し、資金・起業ノウハウ等の総合的なサポートを実施しているのです。

それは、「女性新ビジネスプランコンペティション」を開催し、女性経営者による事業で、事業として大きな成長が期待でき(事業性が高く)、かつ技術、サービス、ビジネスモデル等において新規性あるいは高い付加価値が期待できる(革新性が高い)ビジネスプランには、最大1000万円の奨励金も提供しています。

「女性起業サポートセンター(DBJ-WEC)」では、セミナーも随時開催し、経営面、リーガル面などでのサポートも手掛けています。

それは、「楽しい」「ワクワク」「キラキラ」だけではなく、事業として世に役立つ商品やサービスを提供し、利益を上げ経済に寄与し、そして彼女たちの背中を見て、多くの人がまずます力を発揮する機会を提供する、つまりは本物の女性起業家を世に送り出す機会となる可能性を感じさせます。

ちなみに、昨年の「女性新ビジネスプランコンペティション」の大賞は株式会社和えるの矢島里佳さん。次世代に日本の伝統をつなぐことを目的とし、日本の職人技を赤ちゃんの日用品として販売しています。

自国の文化を語り、真の国際人への創出に貢献したいというポリシーの基、伝統産業の技術でありながら、安心安全と実用性を兼ね備えたホンモノを手にし、命を育むことに寄与するというビジネスです。デザイン・製造・販売だけではなく、リペアも行い、長く愛用できる日用品を提供しています。

それは、女性起業家のビジネスプランという観点だけではなく、日本文化・伝統・技術、未来を担う子どもたち・衣食住・成長、子育て世代・安心・生活、という3つの橋渡しをし、なおかつ未来の社会に貢献することを見据えたダイバーシティのひとつのあり方に視えます。

ダイバーシティ=すべての「違い」を認知し受容し活かす、それには未来を見据えることが欠かせません。今、ちまたで躍起になっている女性活躍推進も、施策やクォーター制などに偏り過ぎず未来を見据えて進むことを信じたいと思える「女性起業サポートセンター(DBJ-WEC)」です。