CSRのCはConsumer(消費者)だ!

そして、2016年度のCSVフォーラムは、企業によるCSVやCSRへの取り組みと地域に焦点を当てて行われる予定です。

「地域にある共通価値の再発見と創出~企業と地域の共生~」が、来たる3月6日実施予定の2016年度のCSVフォーラムです。第一部の基調講演では、地域志向CSRである横浜型地域貢献企業認定制度の創設に深く関わられた吉田正博氏(一般社団法人 永続的成長企業ネットワーク代表理事)のご講演、第2部ではパネルディスカッションで、企業と地域の共通価値をどのように創造していくのか議論を深める予定です。そして、第二部のパネルディスカッションに、パネラーの一人として筆者が登壇します。

ここでの役割として私が考えているのは、ここ1、2年の間に動き始めてきた「エシカル消費」についての話題を提供することです。2015年9月、愛知県名古屋市がフェアトレードタウンとして認定されました。

フェアトレードタウンとは、市民、行政、企業、小売店、学校など街全体でフェアトレードを応援する市町村、群、県などの自治体のことです。また、エシカル消費とは、消費者それぞれが各自にとっての社会的課題の解決を考慮したり、そうした課題に取り組む事業者を応援したりしながら消費活動を行うことです。

つまり、地域の活性化や雇用なども含む、人や社会・環境に配慮した消費活動のことなのです。フェアトレードは、主に発展途上国で作られた作物や製品を適正な価格で継続的に取引することによって、生産者の持続的な生活向上を支える仕組みのことで、エシカル消費の社会的配慮の対象となる商品を扱うことでもあります。

消費者視点で考えるこのコンセプトを、もうひとつのCSR、消費者の社会的責任(CNSR:Consumer Social Responsibility)として、ひとつのムーヴメントが起きようとしています。

名古屋地区では、エシカルな事業活動や消費意識の構築を通じて、持続的で愛ある経済システムを創造し、社会のしあわせに貢献しようと、エシカルインスティテュートなごやが動き始めました。このエシカルインスティテユートなごやについては、別の機会に具体的なご紹介をしたいと思います。

日本福祉大学知多半島総合研究所 CSVフォーラム
「地域にある共通価値の再発見と創出~企業と地域の共生」
日時:2017年3月6日(月)13:30開始 16:00終了
場所:東海市芸術劇場(名鉄太田川駅0分)1階多目的ホール
参加費 無料 / 定員 100名
詳しくはこちら
 

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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キーワード: #CSR

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