WWF報告書、温暖化対策は食生活の見直しから

Photo by Markus Spiske

Sustainablebrands.comから翻訳・転載] 英WWF(世界自然保護基金)は、新たに「地球の平均気温の上昇を2℃未満に抑える――健康で持続可能な食事」という報告書を発行した。同報告書によると、赤身肉の消費を減らすなど、最低限の食生活の改善によって、2030年までに温室効果ガスの排出を30%削減することができるという。(翻訳・編集:梅原 洋陽)

同報告書のタイトル「地球の平均気温の上昇を2℃未満に抑える」は、パリ協定が掲げる目標「産業革命前からの地球の平均気温上昇を2℃未満に抑える」に由来している。

全世界の二酸化炭素の直接排出量の20%は食糧と農業分野から排出されており、土地利用の変化も計算に入れた場合、直接排出量は30%に上昇する。汲み上げられた淡水の約70%が農業や灌漑に利用され、農業が世界の森林破壊、生物多様性の喪失の主要な原因となっている。食生活や生産方法を変えることで、食品の生産から消費までのフードシステムの環境負荷を大幅に減らせる。

英WWFのダンカン・ウィリアムソン食糧政策マネージャーは、「私たちが口にするもの、そしてその食糧の生産方法は、地球全体に影響を与える。食生活を改善し、フードシステムの生産効率を向上させることで、私たちの食べるものが環境に与える影響を激減することができる。パリ協定が拘束力を持つ現在、私たちは二酸化炭素排出量を減らす義務がある。私たちが何をどれくらい食べ、そしてどれくらい廃棄しているかは、地球温暖化対策のために重要だ」と語る。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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キーワード: #CSR

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