エゴからエコへ 57 (文・田口 ランディ)
「すみません、袋をください」と言ったら「はあ?」という顔をされた。「袋はないので、あそこにあるダンボールに入れて持ち帰ってね」。
しまった。日本の常識はここでは非常識。私たちはスコットランドの田舎町を旅行していた。
おとぎ話に出てきそうな美しい町フォレスのコーポで買い物をしたがエコバックを忘れたため、ワインやパンをお互いのバックパックに詰め込んだ。
どこのお店に入っても商品の包装は簡易。袋はくれない。日本のように「品物にテープを貼らせてください」とも言われない。
「日本はやっぱり過剰包装の国だと思うよ」
私の呟きに、友人も頷いた。
*この続きは雑誌「オルタナ」58号「SDGs時代の地域金融」(9月30日発売)に掲載しています。